キャンプ座学!!「灯油とパラフィンオイルの違いについて」オイルランタンに使うならどっちが良いの!?

知っておきたいキャンプの知識

キャンプ座学!!「灯油とパラフィンオイルの違いについて」

 どうもKAZUです(^^♪

 皆さん、キャンプをしていて「灯油とパラフィンオイルって何が違うの!?」と、考えたことはありませんか?

 どちらもオイルランタンの燃料に使えるのに、一体何が違うのだろうか?

 例えば、

・灯油とパラフィンオイルのどちらを使ったら良いか分からない方
・それぞれの特性や違いを知りたい方。
・灯油とパラフィンオイルを使ってみた感想を知りたい方

 こんな風に疑問に思っている方に「おすすめできる記事」になっていますよー(^_-)-☆

 キャンプ時のご参考になれば幸いです。

 この記事では、灯油とパラフィンオイルの特徴と、各燃料の取り扱い方をご紹介しております。

灯油とパラフィンオイルの原料は原油

 まず、灯油とパラフィンオイルの「原料」ですが、ともに「原油」になります。

灯油の原料

 灯油は、上記の通り原油を原料にしています。

 原油は、製油所の加熱炉で加熱されることで蒸気(蒸留)になり、灯油になります。

中部電力HPより画像引用

 その他にも、原油からは「ガソリン」「LPガス」なども精製することができます。

・灯油は「原油」からできている。

パラフィンオイルの原料は?

 一方、パラフィンオイルの原料ですが、「蝋(ろう)」でできています。

 「え?あのケーキとかに使う蝋燭(ろうそく)の?」

 そうなんです。

 実は、パラフィンオイルは、「蝋燭(ろうそく)が液体になっている状態」を差します。

 しかし、元をたどると、「蝋も原油からできている」ので、灯油と原料は一緒になります。つまり、原油を精製する時の精製度の違いが、灯油とパラフィンオイルの違いということになります。

 精製度によって特性が変わりますので、下記では、灯油とパラフィンオイルの特性について詳しくご説明していきたいと思います。

蝋が液体になっている状態が「パラフィンオイル」

・パラフィンオイルは「蝋(ろう)」からできている。
・しかし、元を辿ると二つとも原料は「原油」である。
・同じ原料だけど、精製度の違いにより特性も変わってくる。



灯油とパラフィンオイルの特性の違い

 ここからは灯油とパラフィンオイルの特性を説明していきたいと思います。

 比較して優れている方にマーカーを付けています。

灯油パラフィンオイル
原料原油蝋(ろう)=パラフィン
火の勢い強い弱い
扱いやすさ引火点40度、揮発性
・専用のタンクが必要
引火点95度、非揮発性
・そのままの管理が可能
香り(臭い)灯油独特の匂いほぼ無臭
煤(すす)の量煤が溜まりやすいほとんどど煤出ない
凍結(氷点下使用)凍らない凍る
値段と入手方法1L/100円以下と安価・1L/1000円以上と高価
灯油とパラフィンオイルの違い

火の勢いと取り扱いやすさ

 火の勢いがあるのは「灯油」になります。これは、灯油の方が引火(いんか)点がパラフィンオイルより低く、揮発(きはつ)性であるからです。パラフィンオイルに比べると「燃えやすい性質」になります。

 そして、パラフィンオイルの引火点は95℃以上で「非揮発性」の為、灯油より「燃えにくい性質」になります。取り扱いは、「パラフィンオイルの方が安全」ということが分かりますね。

 灯油は、専用のタンクに保管する必要がありますが、パラフィンオイルはペットボトルでも保管が可能ですのでより取り扱いが容易という特徴があります。

オイルランタンの明かり。灯油の方が火の勢いは強い

引火点と揮発(きはつ)性について

 引火点ですが、

 

引火点:熱源があって、物体に着火する”最低温度”

 揮発性ですが、

揮発性:常温の液体が気体にどれだけ変化しやすいのかを表した性質
※例:ガソリンは気化しやすく引火しやすい性質=揮発性が高い

 灯油の引火点は40℃、パラフィンオイルは95℃なので、常温(20℃~30℃)に近いのは灯油になります。つまり、灯油を暗所で保管していると心配はいりませんが、夏場の暑い時など、灯油が40℃を超えてしまうと気化してしまう為、取り扱いには注意が必要です。

・火の勢いがあるのは「灯油」、40℃を超える高温化の取り扱いに注意。
・引火点が高く非揮発性の「パラフィンオイル」は取り扱いやすい。

香り(臭い)

 燃焼した時に発生する臭いですが、灯油は独特の臭いを発生させます。これは灯油に含まれている炭化水素と硫黄系の臭気成分が漂うからです。

 一方、パラフィンオイルは原料が蝋なので、「ほぼ無臭」になります。蝋燭の匂いが微かにする程度です。

 好みもあるかも知れませんが、KAZUは灯油の臭いが好きですので、あえて灯油を使います(笑)

・灯油は独特の臭いがある。
・パラフィンオイルは「ほぼ無臭」である。

煤(すす)の量

 煤とは、煙や炎に含まれる「炭素の黒い粉末」になります。「燃焼時に煤が多い燃料は灯油」になります。オイルランタンだと、上の傘内側の部分などが真っ黒になってしまうので、使用後の掃除が大変な時があります。

 逆に、パラフィンオイルは煤が出にくい性質をしているので、キャンプギアをクリーンに保つことができます。

 掃除が面倒だと感じる人はパラフィンオイルがお勧めかも知れません。

・灯油は燃焼時に煤が溜まりやすい。※汚れやすい
・パラフィンオイルは煤が出にくく器具を汚しにくい。

値段と入手方法

 灯油の値段は、「1L/100円以下と安価」です。ガソリンスタンドで購入できますし、寒冷地の一部コンビニ(北海道や青森など)でも購入することができます。

 パラフィンオイルは、アウトドアショップやホームセンターなどで購入することができます。しかし、値段が「1L/1000円以上と高価」になります。

・灯油は安価で入手しやすい。
・パラフィンオイルは高価。

「虫よけ」について

 夏場のキャンプで多い蚊や害虫ですが、ユーカリやミント等の防虫効果の高い天然ハーブが含まれているパラフィンオイルも販売されています。

 オイルランタンに使用することで、明かりと防虫のダブル効果を期待することができます。

 虫が苦手な方におすすめできるパラフィンオイルだと思います。

・虫よけ成分が含まれているパラフィンオイルがある。



注意!パラフィンオイルは凍ります!

 パラフィンオイルは凍りますので、氷点下の冬キャンプには不向きになります。

 逆に灯油には水分が混入してないので凍結する心配はありません。

北海道の真冬。-10℃、外に置いておくと凍ってしまいました

・パラフィンオイルは氷点下で凍る。
・氷点下では灯油の方が使いやすい。

実は混ぜても大丈夫!?(混合燃料)

 灯油とパラフィンオイルを混合することで、お互いの利点を併用することができます。※自己責任でお願いします。

1:4で混ぜて”ハイブリッド燃料”に

 パラフィンオイルを薄めて灯油と混合することで、パラフィンオイルの節約に繋がり、煤や臭いの発生を抑えることができます(多少ですが)。

 KAZUが行っている混合量の配分ですが、1(パラフィンオイル):4(灯油)にしています。

 パラフィンオイルの配合を少なくし節約し使用しています。

 オイルランタンを使用した際に、灯油単体で使うより「若干、煤や臭いが少ない?」感じがします。

・混合することでお互いの利点を併用できる

KAZUが使っているBUNDOKのオイルランタン
初めてのオイルランタンにおすすめ!

燃料を保管しておく為に

 灯油とパラフィンオイルの保管方法ですが、灯油については定められた容器への保管が義務付けられています。

灯油はJISマークが付いているタンクを使う

 灯油は消防法に定められ「灯油容器として認められた物」を使用しなければいけません。

 一般的に「JISマーク」が付いているタンクであれば灯油の保管が可能になります。

Hunersdorff(ヒューナースドルフ)の灯油タンク

 しかし、赤青の灯油タンクだと、キャンプに持って行くと雰囲気が台無しになることも。

 そんな時にお勧めしたいのが「Hunersdorff(ヒューナースドルフ)の灯油タンク」になります。

 JISマークは付いていませんが、ドイツの製品安全基準TUV(テュフ)規格の認証を受けたタンクになります。もちろんガソリンスタンドでも灯油を入れることができます。

 KAZUはミリタリー好きなので、このタンクを使用しています。

KAZUが愛用しているHunersdorff(ヒューナースドルフ)の灯油タンク



ヒューナースドルフのタンクは、色々とカスタムすることができます

最後に

 いかがだったでしょうか?(^^♪

 まとめると、

灯油パラフィンオイル
原料原油蝋(ろう)=パラフィン
火の勢い強い弱い
扱いやすさ引火点40度、揮発性
・専用のタンクが必要
引火点95度、非揮発性
・そのままの管理が可能
香り(臭い)灯油独特の匂いほぼ無臭
煤(すす)の量煤が溜まりやすいほとんどど煤出ない
凍結(氷点下使用)凍らない凍る
値段と入手方法1L/100円以下と安価・1L/1000円以上と高価
灯油とパラフィンオイルの違い

・灯油はパラフィンオイルより「安価」で「入手しやすい」
・灯油は「火の勢い」が強い
・パラフィンオイルは煤と臭いが出にくい
・パラフィンオイルは取り扱いやすい燃料

・灯油は煤が溜まりやすく、独特の臭いがある
・灯油は安全な規定をクリアしたタンクで保管する必要がある
・パラフィンオイルは値段が高い
・パラフィンオイルは氷点下で凍る

 安全にクリーンに使いたいのであれば間違いなく「パラフィンオイルがお勧め」になります。また、「虫は苦手だけど、キャンプをしてみたい!」という方には、防虫効果のあるパラフィンオイルを最初の一本にして使用していくのもお勧めです。

 一方、灯油も、取り扱いに注意すれば比較的安全な燃料であるのは事実です。オイルランタンや石油ストーブなど、色々なキャンプ道具に使用できますしね。KAZUの住んでいる北海道だと「冬場は灯油一択」になります(笑)

 今回、灯油とパラフィンオイルの違いについて触れてみましたが、皆様のお力になれたら幸いです。

 最後まで読んで下さってありがとうございます。






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